コラム

COLUMN

顎が痛い!

 

 

 

今回は

顎が痛い時の原因をご紹介していきます。

 

 

 

1 顎関節症

 

あくびをすると痛い、カクカク音がする場合は、顎関節症の可能性があります。

 

顎関節症で顎に痛みが生じる場合、

初期症状として片側に突然痛みが出るケースがあります。

ストレスが原因で顎関節症を発症する場合もあります。

 

顎関節症の場合は、自然に症状が緩和する場合が多いと考えられています。

 

しかし、顎関節症による痛みと思っていたら、実は違う病気だったとか、

命に関わるような病気が潜んでいたりする場合もあります。

 

 

 

2 リンパ節の痛み

 

風邪をひくと、顎の下や首のリンパ節が、痛みを伴い腫脹する場合があります。

溶連菌感染症・咽頭炎・扁桃炎など、

ウイルス等の病原体が体の中に入り込むと、

血液を通して、顎の下や耳後方にあるリンパ節で炎症が生じることがあります。

 

リンパ節が腫れた場合、顎の周辺に痛みが生じる場合があります。

 

風邪によって顎に痛みが生じている場合、

発熱・咳・喉の痛み・鼻水・倦怠感等の症状が現れます。

 

突然の痛みや腫れは「おたふく風邪」の場合も

突然片側や両側の耳下腺、もしくは顎下腺に炎症が起こり、

痛みを伴う腫脹がみられる場合は、

流行性耳下腺炎(おたふく風邪)の可能性があります。

 

 

 

3 ストレス

 

ストレスを抱えていると、筋肉が緊張状態になり、

歯の食いしばりを起こしやすくなります。

 

朝起きたら顎が痛い…という場合、

寝ている間の歯ぎしりや食いしばりが原因の可能性があります。

 

ストレス、飲酒、カフェイン摂取等で眠りが浅くなると、

歯ぎしりを起こしやすくなると考えられています。

 

寝ている間に、無意識に

歯の食いしばりや歯ぎしりを起こすことなどが原因で、

顎周りの筋肉に大きな負担を掛け、顎に痛みが生じます。

 

●口腔顔面痛

(慢性的に顔、顎、頭部、首、肩、歯、歯肉等に痛みが生じる症状の総称)

のケースもあります。

 

ストレス過多、心理的葛藤が原因になる場合が多く、

心身が緊張した状態が続き、睡眠障害を起こします。

 

この症状が悪化すると、

顎の痛みや顎の違和感等の症状が出現する場合があります。

 

 

 

4 虫歯・親知らず

 

虫歯や親知らずの状態が悪化して、顎まで痛みが及ぶことがあります。

また、虫歯や歯周病等により歯が抜けてしまうと、

噛み合わせが変わり顎に痛みが生じる場合があります。

 

●細菌性顎下腺炎

虫歯、歯周病、ドライマウス、口腔内の炎症等により細菌が増殖すると、

細菌が顎下腺まで及び感染症を起こし、

疼痛・腫れ等の症状が出現する場合があります。

 

●歯髄炎

口腔内の細菌によって

虫歯が生じて歯髄炎が起こると、顎骨まで感染が拡大する場合があります。

 

また、歯周病による炎症、抜歯後の細菌感染、

親知らずの周りの炎症等が顎骨に及ぶ場合もあります。

 

●智歯周囲炎

智歯とは親知らずのことです。
親知らず周辺の歯茎が腫脹することで顎に痛みが生じて、

口が開きにくくなる場合があります。

 

●歯性感染症

虫歯、歯周病、智歯周囲炎等による炎症が

周りの組織にまで広がることで起こります。

顎が腫れる・発熱・痛み等の症状が出現するケースが多いようです。

 

●顎骨骨膜炎

顎の骨周辺に感染が起こると大きく腫脹して、

ズキズキする痛みが生じる場合があります。

 

 

 

5 心臓の疾患

 

心筋梗塞、狭心症で生じる痛みが、顎(下顎)や歯に広がることがあります。

 

●発作性神経痛

頭部神経を司る三叉神経、舌咽神経に神経痛により、

顎(上顎の犬歯、下顎の奥歯周辺等)に

ツーンとするような瞬間的な痛みが生じる場合があります。

 

鎮痛剤は「症状悪化の恐れあり」

 

痛みを緩和する市販薬もありますが、顎の痛みの原因を知らずに

自己判断で市販薬を使用してしまうと、逆に症状を悪化させてしまう恐れがあります。

 

医療機関を受診して、症状に合った薬を処方してもらうことをおすすめします。

 

 

 

冷やすのか温めるのか…どっちが正解?

 

 

 

顎関節症の急性期(顎を動かさないのに痛い)は、

熱感がある場合は10分ほど冷やすと痛みが緩和される場合があります。

 

慢性期(口を開ける、食べるときの痛み)は、

蒸しタオル等を用いて温めると痛みが緩和されると考えられています。

 

 

 

病院は、何科で診てもらう?

 

耳鼻咽喉科、内科、歯科等を受診するケースが多いです。

 

また、原因がはっきりしない場合は、

総合病院に相談するのも良いと思います。