コラム

COLUMN

「歯が痛い」と言い出せない親のために

 

 

 

「なんか食べづらいみたいだけど、聞いても“平気”って言うんだよね」

 

そんなふうにお父さん、お母さんの様子が少し気になることはありませんか?

 

高齢の親が「歯が痛い」とはっきり言うことは意外と少なく、気付いたときにはすでに虫歯や歯周病が進んでいたというケースも少なくありません。

 

 

 

「歯が痛い」は暮らしの中に隠れている

 

 

高齢者は、歯の痛みをこんなふうに訴えることがあります。

 

・「なんとなく食べたくない」

 

・「ご飯が硬い気がする」

 

・「入れ歯が合わない」

 

・「噛むと違和感がある」

 

これは単なる“好み”や“わがまま”ではなく、実は歯の痛みや不調が隠れているサインかもしれません。

 

特に、高齢になると痛みの感覚が鈍くなり、「痛い」と自覚しにくくなります。

 

その為、行動の変化から気付いてあげることが大切です。

 

 

 

介護の中でできる口腔ケア

 

ちょっとした習慣で痛みの原因を早く見つけたり、予防することが出来ます。

 

 

  • 食後の歯みがきを見守る

特に夜は口の中が乾燥しやすく、虫歯菌や、歯周病菌が増えるので要注意。

 

 

  • 入れ歯の清掃とフィット感チェック

「外して放置していた」「合わないのに我慢している」ことも多いです。

 

 

  • 口の動きや食事中の様子を観察する

噛みにくそう、むせる、残す量が増えたなどはサインです。

 

 

✅痛みを本人が言いにくい時も、「口内の違和感ない?」と優しく聞いてあげましょう。

 

 

 

 

通院が難しい時は「訪問歯科診療」という選択肢

 

「歯が痛そうだけど、歯医者に連れていくのは大変」そんな時に頼れるのが、訪問歯科診療です。

 

歯科医師と衛生士が自宅や施設まで来てくれて

 

・歯の状態チェック

・入れ歯の調整

・虫歯や歯周病の治療や口腔ケア

 

などが受けられます。

 

 

 

まとめ

 

高齢の親世代にとって、「歯が痛い」と言い出すのはハードルが高いものです。

 

でもその痛みは、身体からの小さなSOS。

 

日常の中でちょっとした変化に気づき、ケアや受診につなげることで、

 

よく噛んで、よく笑って、よく話す」毎日を守ることができます。

 

あなたの気づきが、親の健康寿命をのばす一歩になります。