コラム

COLUMN

お口の加齢の影響とは

 

 

 

最近「ムセやせき払いが増えた」「食べ物が飲み込みづらい」

「歯科の診療中にお口に水を溜められずにムセた」 

 

 

―そんな経験はありませんか?

 

 

加齢にともない進行するお口の老化は、

食べづらくなる、飲み込みづらくなるだけでなく、

死すら招き得る窒息誤嚥性肺炎のリスクとなります。

 

お口の老化を予防するには、まずは「お口の老化のサイン」に気付くことが大事です。

 

 

 

こんな経験ありませんか?

 

お口の老化は早めに気付けばそのぶん予防もしやすいのですが、

そもそもご自分のお口の機能が衰え始めていることに気付いていない方がとても多いのです。

 

下の質問に答えて、ご自分の変化をチェックしてみましょう。

 

 

これらの質問の中で、Aが一つでもあったという方は

口腔機能低下症の診断基準のひとつを満たすとされます。

 

Bがいくつもあったという方も、お口の老化が始まっている可能性大です。

 

 

 

お口の老化はなぜ怖い?

 

さきほどの質問、いくつかAの項目があったけど、そこまで困ってないし・・・

では、お口の老化が恐ろしい理由はいったいなぜなのでしょうか?

 

 

 

想像以上に危険なムセ

 

気管に入った異物を吐き戻すムセという行為は、

からだに非常に負担をかけます。

 

体力のある若いころには分かりませんが、

シニアになると、ときには血管が破裂してしまうくらいの負荷がかかることもあります。

 

 

 

窒息の危険が高まる

 

ムセは吐き戻すからだの防御反応です。

吐き戻す動きには、のどの筋肉が関係しています。

 

 

異物が気管に入っても、ムセで吐き戻せているうちはいいのですが、

できなくなると窒息の危険が高まります。

 

 

 

誤嚥性肺炎のリスクも上がる

 

誤嚥性肺炎は、食道から胃という正常な飲み込み(嚥下)ができずに、

気管から肺へと誤って食べ物が入ってしまったり、

肺に細菌を含んだ唾液が流れ込んでしまうことで起こります。

 

お口の機能が正常に働いているなら、

食べ物や唾液が気管に入ることはありません。

 

もし入ってしまっても、ムセで吐き戻せますが、

お口の機能、とくにのどの周りにある喉頭蓋の弁の動きが低下すると、

誤嚥しやすくなります。

 

頻繁にせき払いやムセをするというのは、

頻繁に誤嚥しかけているということでもあります。

 

また、寝てるときにムセて起きるのは、唾液が気管に流れ落ちてしまっているためです。

 

 

 

そしてやがては寝たきりに・・・

 

窒息や誤嚥が起こらなくても、お口の機能が低下していくと、

いずれは噛んだり飲み込んだりが難しくなり、上手く食べられなくなっていきます。

 

そうなる前にも、食べられるものが限られてしまうことで、

栄養不良や体力低下に拍車がかかります。

 

 

 

まとめ

 

「お口の老化」は事前に気付くことで予防ができます。

 

さらに、既に老化のサインが出てきた方も

お口の体操をすることで、改善が期待できます。

 

早期発見でお口の健康の維持を目指しましょう!