
入れ歯を入れたから食べ物は噛めるけど、食事が以前よりも楽しくない…
こんな風に思われる方はいませんか?
実は“噛めるようになる”ことと、“食事を楽しめるようになる”ことは似ているようで別物なのです。
そもそも入れ歯とは、失われた歯の機能を補って見た目や咀嚼力を取り戻すための大切な治療です。
しかし、入れ歯を入れた直後は食べ物の温度や質感が以前とは違って感じられることがあります。
これは入れ歯の「床(しょう)」と呼ばれるピンク色の部分が粘膜を覆うため温度や味を感じる神経への刺激が弱まってしまうからです。
そのため、機能的には食べ物を噛むことができても「おいしさ」が減ってしまうことがあります。
それでも、できれば食事は楽しみたいですよね!
「噛める」且つ「食事を楽しむ」ためには
少しでも食事の楽しさを取り戻すためには、まずお口の感覚を鍛えることが大切です。
柔らかいものばかりを食べるのではなく少し噛み応えのある食材をゆっくり噛むことでお口の筋肉や感覚が徐々に慣れてきます。
また、温かいものと冷たいものを交互に食べることで温度差が刺激になり味覚が冴えやすくなります。
そしてもう一つ大切なのは、入れ歯を自分の身体に合わせていくことです。
顎の骨や歯茎は年齢とともに形が変化していきます。
少し前まではピッタリだったのに気付いたら合わなくなってしまうことがあります。
「なんとなく違和感があるな」「噛む時に痛みがあるな」と感じたらすぐに歯医者さんで入れ歯の調整を受けることが重要です。
合わない入れ歯を使い続けることで痛みだけではなく、消化不良を起こしてしまったり、食べる楽しさそのものを失ってしまうこともあります。
お食事は栄養を取るためだけではなく家族や友人と食事を囲む時間でもあります。
心を満たし、人生を豊かにしてくれるものです。
いつまでも食事を楽しもう
入れ歯は失った歯の代わりだけではなくもう一度食事を楽しむための新しいスタートということです。
噛めるようになったから終わり、ではなく食べることが楽しい・嬉しいと感じれる日々を是非取り戻していきましょう。



