「沈黙の臓器」と言われる肝臓。
その役割は様々ありますが、
少々の病気になっても黙々と役割を果たし、
食べ過ぎ・飲み過ぎた体を必死に元に戻そうと働き、
酷使され続けた結果、自分の役割を果たせなくなった時には過労死寸前…
そんな古き日本人のような「沈黙の臓器」。
いつもありがとう。
その肝臓の病気と言えば、健康診断で指摘されたこともある人も多い
「脂肪肝」を想像する人も多いのではないでしょうか?
実は最近の研究で、「脂肪肝」から進行する肝臓の病気に、
お口の中の歯周病菌が関与している可能性が見えてきたのです。
脂肪肝の人には歯周病が多い
さて、その研究において示されたのはどういうことか。
まず、歯周病菌の中でも病原性の高いポルフィロモナス・ジンジバリス(Pg菌)の
陽性率(検査において陽性者の割合)を、「健常な人」「脂肪肝の人」で調べると、
健常な人は21.6%なのに対し、脂肪肝の人は50%近くの値でした。
さらに、Pg菌を保菌していると、
脂肪肝炎の発症リスクが約4倍になることが分かりました。
つまり、歯周病菌を保有していると、
脂肪肝さらに脂肪肝の炎症を起こす確率が大きく伸びてしまうことが分かったのです。
からだとお口の面から予防しよう!
今日のお話は歯周病が肝臓の病気の進行を
助長する可能性があることをお話しさせて頂きました。
健康診断で脂肪肝を指摘されて、
なおかつ歯周病にもなっているというかたは、
まずは歯周病の治療を受けましょう。
実は、重度の歯周病のかたの場合は、
治療すると肝臓の数値が目に見えて良くなります。
しかし、治療してよくなっても、その状態が続かないといけません。
そのためには、症状の改善後にも歯医者さんに通い続けることが大切です。