緊張や興奮による、一時的な口の乾きはどなたも経験したことがあるでしょう。
水などを飲めば治る一時的な乾きと違い
3ヶ月以上乾きを感じるのがドライマウスです。
近年は新型コロナウイルス感染症の蔓延により
マスクを着用することが増えていて、鼻で呼吸がしにくくなり、
無意識に口呼吸になっていることがあります。
その影響でドライマウスになりやすくなってしまいます。
<ドライマウスの主な原因>
食生活
顎や舌の筋肉が衰えることにより唾液が少なくなります。
緊張やストレス
リラックスしていると唾液が多くなります
アルコールの飲み過ぎ
アルコールを尿や汗と一緒に体内から出そうとするので
水分バランスが崩れ、唾液が少なくなります
加齢
口の周りの筋力の低下によります。
薬の副作用
市販薬も含め、数百種類の薬の副作用にドライマウスがあります。
代表的な例として、抗うつ薬・血管収縮剤
抗ヒスタミン剤・筋弛緩薬・食欲抑制剤・利尿薬があります。
<ドライマウスのリスク>
リスク①:虫歯・歯周病
口の中が乾燥していると唾液の殺菌さようが働かず細菌が増殖します。
その中には歯周病菌や虫歯菌も
含まれており罹患のリスクが増加します。
リスク②:誤嚥性肺炎
口が乾き唾液の量が少ないと食事を胃へ
スムーズに運べずに誤って肺に細菌と食事が入ってしまい
誤嚥性肺炎を引き起こす恐れがあります。
リスク③:口臭
口の中で増加した細菌の中にはアンモニアや硫化物など
臭う臭気ガスを発生するものもあります
口の乾燥状態が続くとどんどん口腔内に汚れや
細菌が溜まり口臭が悪化する恐れがあります。
リスク④:味覚障害
味覚は舌の味蕾(みらい)という場所に味の構成物質が
水分で届けられて感じられます。
唾液が少なくなると味蕾に物質が届かない場合や、
乾燥して舌が食べ物で擦れて傷ついたりすると
味蕾の働きが減少し味覚障害になる恐れがあります。
セルフチェック
・いつも口が乾いていると感じる
・口の中の潤いを保つためにいつも何か食べたり飲んだりしている
・夜中に口が乾いて、飲み物を飲むために起きることがよくある
・話をしていると口が乾いてしまうことがある
2項目以上当てはまる場合はドライマウスの可能性があります。
まとめ
口の中が乾き唾液が減少すると上記のようなさまざまなリスクが考えられます。
特に、口臭や歯周病、虫歯は普段の生活において悩ましいことです。
歯を失うことにより見た目や食事に影響し、ストレスも増加し悪循環になります。
少しでもお口の乾きが気になる場合は歯科医師に相談しましょう。
まずは原因を知り、セルフケアと定期的な歯科医院でのメンテナンスで、
お口の中を長く清潔に保てるようにしましょう。
口の中の乾燥を対策し清潔に保つことで、他の病気の予防にもつながります。